国旗が変わった国の一覧|デザイン変更の歴史と理由
国旗は永遠不変のものではありません。政変、独立、国民の意識変化など、さまざまな理由で国旗のデザインが変更されてきました。代表的な例を見ていきましょう。
革命・政変による変更
国旗が変わる最も多い理由は政治体制の変化です。
イランは1979年のイスラム革命で、パーレビ王朝のライオンと太陽の紋章からイスラム共和国の国章に変更しました。現在の国旗の赤と緑の帯には「アッラーフ・アクバル」の文字が22回繰り返され、革命の日付を象徴しています。
リビアは2011年のカダフィ政権崩壊後、カダフィ時代の緑一色の国旗(世界で唯一の単色国旗でした)から、王政時代の赤黒緑の三色旗に三日月と星を配したデザインに戻しました。
アフガニスタンは20世紀だけで20回以上も国旗を変更しており、世界で最も国旗が変わった国とされています。政権が変わるたびに国旗が変更される歴史を繰り返しています。
独立・分離による変更
新しい国家の誕生は新しい国旗を意味します。
南スーダンは2011年にスーダンから独立し、黒・赤・緑の横三色に白い帯を挟み、左側に青い三角と黄色い星を配した国旗を制定しました。これは世界で最も新しい独立国の国旗です。
旧ソ連構成国は1991年の独立時にソビエト時代の国旗を一斉に変更しました。バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)はソ連編入前の国旗を復活させ、中央アジアの国々は新しいデザインの国旗を制定しました。
国民投票・議会決定による変更
カナダは1965年に英国旗を基調としたレッド・エンサインから、メープルリーフ(カエデの葉)のデザインに変更しました。この変更は議会での激しい議論を経て実現し、現在のカナダのアイデンティティを確立する重要な出来事となりました。
南アフリカは1994年のアパルトヘイト廃止に伴い、6色を使った新しい国旗を制定しました。Y字型のデザインは「異なる道が一つに合流する」という和解のメッセージを込めています。
モーリタニアは2017年の国民投票で国旗の変更が承認され、従来の緑地に三日月と星のデザインに上下の赤い帯が追加されました。赤は独立のために流された血を象徴しています。
変更が議論されている国
ニュージーランドでは2015〜2016年にユニオンジャックを含む現行デザインを変更するかどうかの国民投票が行われましたが、現行デザインの維持が選ばれました。
オーストラリアでもユニオンジャックの削除や先住民の旗の要素を取り入れた新デザインへの変更が定期的に議論されていますが、変更には至っていません。
国旗変更のハードル
国旗の変更は簡単なことではありません。国旗は国民のアイデンティティに深く関わるため、変更には大きな社会的コストが伴います。政府機関、大使館、軍隊、スポーツチームなど、すべての場所で新しい国旗に差し替える必要があり、物理的なコストも発生します。
また、長年親しんだ国旗への愛着は強く、変更に反対する声が大きいことも多いです。国旗の変更が成功するのは、政変のように社会全体が大きく変わるタイミングに限られる傾向があります。